Thursday, December 2, 2010

「世界を変えるものつくり」(D-Lab@Keio)(第9回)

慶應大学での授業も既に9回目を迎えました!
(CAD演習、東大・新井先生のプレゼン講義、中間発表はblog更新しておりません・・・)

履修生はそれぞれ決めたテーマを元に調査、アイデアのブラッシュアップを進めているところです。

本日は、大きく
・生活に関するテーマ:建築、住宅、交通、流通
・インフラ、エネルギーに関するテーマ:ソーラーエネルギー、ランタン、燃料、ガス
・その他:病気診断・予防、子供の労働と教育について
などにわかれ自分たちのアイデアを掘り下げるためにディスカッションを行いました。

学生は皆、自分たちが対象とする国、地域(ラオス、レソト、バングラディシュなど)について良く調べアイデアをより具体的、現実的なものにすべく準備を進めていました。

ディスカッションの中で聞かれたものは、
・大きなインフラを整備するとして、その国の政府主導でやるのか、海外資本、他国政府の力で行うのか。
・ソーラーパネルを設置したとして、使い道は?どのように電力消費地まで運ぶのか?水処理などに用いるとして今よりも果たして効率的になるのか?
・廃棄物からガスを生成するとして、どのように一般家庭に共有するか?コストはどれくらいで、それは家庭で支払えるものなのか?
・病気の診断、治療だけでなく、いかに予防するか、早期発見して治すことができないか。
・新たな医療システムを考えるとして、そこにはどんなリスクがあるか。
・子供の労働時間を減らし、教育により専念できるような仕組みを考える上で、どのように経済的な問題を解決するか。それまで子供が担っていた分の仕事はどのように補うか。学校で働けるような仕組みを作るか、何か耕具などを生み出し子供の労働時間を減らすように取り組みか。

など、学部1、2年生とは思えないような深い考えが出てきました。

そして、口ぐちに聞かれたのは、「実際に、街、学校の仕組み、生活環境はどのようになっているのか。どのような病気が多いのか。どれくらい医療制度は不十分なのか。どれくらい子供が働いている場所と学校は離れているのか。”そのような現実を見るために、ぜひ実際に現地に運んでこの目で見てみたい”」というものでした。

数か月前まで漠然と途上国に関心を持っていたか、ほとんど考えたこともなかったような学生達が、実際に何か一つ問題を選び、その解決のためにアイデアを考え、自ら現地について調べ掘り下げていく。そして、いかに自分の目で現地の様子を見ることが大切かということを知る。
残り三回となった日本初の途上国向け適正技術の授業ですが、最後に学生からどのような発表が聞けるかが楽しみでなりません。

Wednesday, November 3, 2010

FABLAB @ Tokyo Designers Week

すっかり広報活動に徹している鹿野です。今は秋の京都に向かっています(ちなみに今は名古屋)。

さて、昨日が最終日であったTOKYO DESIGNERS WEEK。入り口から少し入ったところにあるコンテナーの一角に我々の姉妹プロジェクトとも言うべきFABLABが出展していたので、ちょっとだけ見てきました。

会場は、ナビスコカップ決勝にわく、国立競技場。
そして、早慶戦の行われた神宮球場。そんな中、終了1時間前に会場に到着(ちょうど、早稲田の優勝パレードの列に巻き込まれてしまいました)。それでも、まだまだ熱気がこもる会場内でした。
 そして、FabLabも大盛況。ワークショップで使われたコンセプトボードが掲げてあり、Ustreamで見るのと実際はやっぱり違うのだと感じました。
実は、この前に数分たって、周りの人の反応を聞いていると・・・
「もの作りの新しい形だって・・・なんだろうねぇ・・・」
とか
「3Dプリンターをじっくり見たいけど、混んでるなぁ」
とか
「どこまで出来るのかな?」
とまだまだこれからの発展過程を見守っていこうという反応が多かったのが印象です。これからも引き続き、見守っていただければ幸いです。そして、ゆくゆくはご参加ください(笑)

Tuesday, November 2, 2010

U to B な二人

昨日、MIT Media Labにて グラミン銀行のIT部門でインターンをしている早稲田大学休学中の三好君とHarvardの日本人大学生である小林君、同志社女子大学から現在MIT Media Labにて研究をなさっている上田先生遠藤、土谷、でUTBの中の「U」と「B」それぞれに関してミーティングを行いしました。

U担当は 小林君。

自分で必死こいて考えてきたネタをプレゼンしていました。一年くらいじっくりと練っていたネタで、皆でどんどんと構想が膨らんでいき、皆、一様に大学の新しい姿とは何か?そもそも学びとは何か?といった基本的な問題にまで立ち返っての議論。

新しい形を必死に熱弁する姿に心を思わず打たれてしまいました。
皆でわいわいとブレストしている感じで進むところが非常に良かったと思いますし、まずはその熱意を聞いた上田先生も熱弁を振るいます。かっこいいムービーまで即興で作ってもらいました。
そして、土谷も歴史的転換にあるという認識に関する持論を展開。
夕食を食べながら非常に有意義な会になりました。

そして、次はB側。こちらは三好君の担当。
自分の自己紹介ということも含めて、プレゼンをしてもらい、そもそものきっかけやこれから彼の目指しているものを皆で共有。
遠藤も、途上国開発の土着のビジネスに関して熱弁を振るいます。
今日一日だけで大変濃い一日なりました。部屋はとても寒かったですが、議論は白熱していたのが特徴です。大変有意義な一日になりました。しかし、これからが本番。面白くするのはこれからです。

当の私、鹿野は現在、ボストンローガン空港。本業で、京都に少しだけ滞在します。

Sunday, October 31, 2010

新しい財団の形?

先週の日曜日(10月24日)にCANPANプロジェクトをやられている町井さん、日本財団の菅さん、金子さん、香港中文大学で藤崎さん、スタンフォード大学に籍を移した陸(必死に中間試験の勉強をしていました)(ここまではボストンキャリアフォーラム関係でボストンにいらっしゃった方)、ボストン側からのFablabの田中先生、遠藤、土谷と私(鹿野)でMIT Media Labにて、Media Labの中の見学をしました。

写真は、遠藤の所属するLabにて自身の研究している最先端の義足を説明している風景の一こまです。

次の写真は、こちらは途上国向けに送っている義足の説明をしているところです。
皆、一様に目を丸くしながら見ていたのが印象的でした。
この後、私は荷物番でしたが、Fablabの工房であるマシン工房も見学されました。一通りMedia Labの見学を終え1時間強。大変有意義な見学となりました。

初めてMedia Lab.に来た日本財団のお二方、藤崎さんは目が点。特に藤崎さんの目がキラキラと輝きながら見ていたのが印象的でした。

見学の模様は、CANPANプロジェクトの町井さんのブログにも紹介されております。

その後、1時間くらいで皆さんの自己紹介をし始めたら、これが皆さん面白い経歴をお持ちで盛り上がり、その後、日本の財団のあり方について議論をしました。
どういう形が良いだろうか・・・
あれやこれや・・・・
まだまだ、ブレインストーミングの段階で今回は時間が来てしまいましたが、 何か面白そうなことが始まりそうな予感がしてなりません。これからの進展に注目です!!

Thursday, October 28, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio)第五回

今日の「世界を変えるもの作り」は、ロールプレーを行いました。

先進国から途上国への技術移転をテーマに、学生は、政府、企業、投資家、大学教授、環境活動家などを演じ、途上国開発、技術移転の問題の複雑性、どの様なステークホルダーがいるか、それぞれがどのような利害関係を有しているか、そのような中でコンセンサスを取ることがいかに難しいかなどを学びました。

現実から少し離れた設定に戸惑う(設計者へ批判が出る…?)場面があったり、役割になりきり自らのプレーしている役割の目指す方向へ向けて交渉を進める難しさを体験しつつ(簡単に自分の持っている情報を人に見せてしまったり、ロールプレーではなく、全体でのディスカッションのようになる場面もしばしば。)、最後には、

途上国が弱すぎる
企業が強すぎる
競合企業が現実では存在するはず
大学教授、環境活動家などはどれくらい現実では発言力、影響力があるのか
投資家として外部からの情報整理と判断が難しかった


など積極的に感想、意見、フィードバックが上がりました。

授業で取り扱う途上国開発、そこには多くのステークホルダーが存在し、全体でのコンセンサスを取るのは極めて難しく、また現実的な問題としていかに膨大な資金を集めるかという問題が出てくることもあるということ。

さらに、これら途上国の問題解決を目指すには、決して国際機関、開発系の仕事につかねばならないわけではなく、多くの立場からこれらの問題に取り組めるということ、取り組まねばならないということを学んでもらえたでしょうか。

Wednesday, October 27, 2010

Fablab Japan@東京デザイナーズウィーク

遠藤です。
UTBと姉妹プロジェクトといっても過言でないFablabJapanの紹介です。MIT発のプロジェクトが日本に上陸して現在非常に注目を集めております。

以下websiteより転載

FabLabとは

FabLab( ファブラボ ) とは、3次元プリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた一般市民のためのオープンな工房と、その世界的なネットワークです。「Fab」には「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(愉快な、素晴らしい)」という2つの意味が込められています。

MIT(マサチューセッツ工科大学)教授ニール・ガーシェンフェルドがその著書「Fab: The Coming Revolution on Your Desktop-from Personal Computers to Personal Fabrication 」(日本語版:「ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明け」) で実例を紹介して以来、現在までに30ヵ国以上で FabLab が立ち上がり、子供から専門家まで、DIWO(Do It With Others) の精神で連携しながら、自由にものづくりをする活動が始まっています。Fablabを愛好する人々は、Fablabber/Fablover(ファブラ バー)とも呼ばれています。

開かれた施設であるFabLabの目的は、教育、社会貢献、街づくり、ビジネス、町工場の再活性化から先端研究、芸術表現までさまざまです。近年は 特に、グローバルな情報共有と、ローカルな問題解決の両立が志向されており、それぞれのFabLabが国や地域の特徴を活かした、それぞれの状況にあった 独自の展開を始めています。


そのFablab Japanですが、今週末から始まる東京デザイナーズウィークにFabCafeなるものを出展することが決まっています。私遠藤も請謁ながらシンポジウムに参加させていただくことになっています。ものづくりの新しい形を提案していくこともさながら、アプリケーションとしてSee-DコンテストやUTBとも親和性の高いFablab Japanに今後も注目です。

TOKYO DESIGNERS WEEK2010「くらしと環境のデザイン展」

会  期:10月29日(金)~11月3日(水・祝)
開場時間:11:00~22:00(最終日11:00~18:00)
会  場:明治神宮外苑 中央会場(〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町2-3)
アクセス:東京メトロ銀座線外苑前駅より徒歩8分
     青山一丁目駅(地下鉄銀座線/半蔵門線/大江戸線):徒歩5分
     外苑前駅(地下鉄銀座線):徒歩5分
     国立競技場駅(地下鉄大江戸線):徒歩7分
     信濃町駅(JR総武線・中央線):徒歩7分

主  催:NPO法人デザインアソシエーション
後  援:経済産業省

チケット:当日券 1回入場券:2000円(中学生以上)
     前売券 1回入場券:1500円(中学生以上)
     http://www.tdwa.com/ticket.html

シンポジウム「ソーシャル・メディアがもたらすオープンソース・デザインの可能性」

久保田晃弘 Akihiro Kubota (多摩美術大学 Tama Art University)
田中浩也 Hiroya Tanaka (慶應SFC/MIT)
遠藤謙 Ken Endo (MIT D-Lab)

日時:2010年10月31日(日) 16:00〜19:30
場所:環境テント スーパースタジオ
概要:情報と物質、素材と加工、そしてつくることとつかうことが一体化したデザインの未来を、さまざまな観点から探ります。

Tuesday, October 26, 2010

See-Dコンテスト最終発表会

UTBの姉妹プロジェクト、See-Dコンテストの最終発表会が10月23日にGRIPSで行われました。
See-Dとは今年の8月30日のキックオフイベントから始まった東ティモールの非電化地域をターゲットにしたデザインコンテストです。

最終発表会の様子はこちらのustreamでみることができます。



以下チーム名とプロジェクト名です。
The 男塾 Link Watt
充電ユニットを持つキックボード

ティモレインジャー Rain Jar
雨水を生活用水などに使う為の貯水システム

東景  Pumpy Ice
空気入れ8本をつかった非電化アイスづくり

wanic inc. wanic kit
ヤシをつかった酒づくりキット

Suny Side Garage Suny Side Go
Legoのようなおしゃれコンテナ

Lorosae creative 簡単揚水ポンプ
誰でも作れる低コストの簡単揚水ポンプキット

team テクノプロ KARI•KARI
電気を使わない印刷機


私遠藤は事前講評者だったので、事前に各チームの活動を一枚づつにまとめた資料をもらい、コメントを送っていました。その資料が実は情報量が少なく、正直どんなプロダクトがでてくるか不安でしかたありませんでした。その予想は見事に裏切られ、どのチームもすばらしい発表内容でした。フィールドトリップを経験したこともあり、どのチームも現地の人、材料、技術を意識したプロダクトを作っていました。なによりも、技術よりも実際に使う人にフォーカスしていることが伝わってきました。おそらく、ビジネス性を重視している方はその技術が何人の人を助けるのか、あるいはどれだけの経済効果を期待できるのかという数字を気にする方も多いかと思います。一方でSee-D参加者は、フィールドトリップで数日を過ごした村の人たちの生活を助けることをまずは考えていたと思います。D-labもそうですが、このようなボトムアップ型国際開発は1つの村から村へ連鎖的に広がっていくものです。D-labが伝えたかったのは、頭でっかちのビジネスや援助ではなく、こういったface to faceの対話だったで、こういった形のプレゼンが見れたのは感無量でした。See-Dのプロジェクトが今後どのように展開していくのが非常に楽しみです。

ぜひ、お時間があればすべてのチームの発表をみてください。

最後に、オーガナイザの皆さん、参加者のみなさん、本当におつかれさまでした。そしてこれからもがんばりましょう。