もう先週のことになりますが、数日間日本に帰りSee-Dコンテストのワークショップを9/11と12の2日間担当させていただきました。
See-Dコンテストとは、東ティモールで必要となる技術開発のプロセスを参加者に体験させるためのワークショップのシリーズで、今回行ったのは参加者が1週間のフィールドトリップのあと、体験してきたものを他のメンバーと共有し、現地に必要とされるプロダクトのアイデアを出すまです。私自身、D-labの中ではアイデアだしは講師たちの間で行い、学生には有る程度具体的なプロジェクトを与えるので、今回のワークショップはアイデア出しをチームに任せるというある意味参加者を崖につきおとすくらいチャレンジングなことなのです。
MITのD-labでは1セメスターを丸々つかってものづくりを行うのに対し、今回のワークショップは2日間で情報共有とアイデア出しを行うというとてもタイトなものでした。今回はD-labのというよりは、IDDSのマテリアルをSee-D用に改造しながら、なおかつ心地よい環境づくりに気を使いました。また、環境作りには現在メディアラボのLifelong Kindergardenにて客員研究員をしていらっしゃる、同志社女子大の上田信行先生にアドバイスをいただきました。今回の2日間のワークショップの様子はいつもの神戸芸工大の曽和先生のチームがリアルタイムビデオにまとめてくださいました。
日本の製造業では難しい、ゼロからの人間中心ものづくりが、しかもいろいろな職種の人たちが集まって行われている状況をみて、ただ単純にうれしく思いました。おそらくこれから出来上がるであろうものは、メーカが販売しているプロダクトに比べたら質も完成度も劣るものでしょうが、現地の人のことを考えて作られるプロダクトはこれからのものづくりの形に大きな石を投じることになると信じています。そして、このような動きに大学も乗り遅れてはいけないと思います。私はD-labのようなマインドを日本の大学、とくに工学系の学科に導入することにより、新しいものづくりのプロセスにも柔軟に対応できる人材を排出できるような基盤を作りたいと思っています。今後ともどうかよろしくお願い致します。
No comments:
Post a Comment