Sunday, October 31, 2010

新しい財団の形?

先週の日曜日(10月24日)にCANPANプロジェクトをやられている町井さん、日本財団の菅さん、金子さん、香港中文大学で藤崎さん、スタンフォード大学に籍を移した陸(必死に中間試験の勉強をしていました)(ここまではボストンキャリアフォーラム関係でボストンにいらっしゃった方)、ボストン側からのFablabの田中先生、遠藤、土谷と私(鹿野)でMIT Media Labにて、Media Labの中の見学をしました。

写真は、遠藤の所属するLabにて自身の研究している最先端の義足を説明している風景の一こまです。

次の写真は、こちらは途上国向けに送っている義足の説明をしているところです。
皆、一様に目を丸くしながら見ていたのが印象的でした。
この後、私は荷物番でしたが、Fablabの工房であるマシン工房も見学されました。一通りMedia Labの見学を終え1時間強。大変有意義な見学となりました。

初めてMedia Lab.に来た日本財団のお二方、藤崎さんは目が点。特に藤崎さんの目がキラキラと輝きながら見ていたのが印象的でした。

見学の模様は、CANPANプロジェクトの町井さんのブログにも紹介されております。

その後、1時間くらいで皆さんの自己紹介をし始めたら、これが皆さん面白い経歴をお持ちで盛り上がり、その後、日本の財団のあり方について議論をしました。
どういう形が良いだろうか・・・
あれやこれや・・・・
まだまだ、ブレインストーミングの段階で今回は時間が来てしまいましたが、 何か面白そうなことが始まりそうな予感がしてなりません。これからの進展に注目です!!

Thursday, October 28, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio)第五回

今日の「世界を変えるもの作り」は、ロールプレーを行いました。

先進国から途上国への技術移転をテーマに、学生は、政府、企業、投資家、大学教授、環境活動家などを演じ、途上国開発、技術移転の問題の複雑性、どの様なステークホルダーがいるか、それぞれがどのような利害関係を有しているか、そのような中でコンセンサスを取ることがいかに難しいかなどを学びました。

現実から少し離れた設定に戸惑う(設計者へ批判が出る…?)場面があったり、役割になりきり自らのプレーしている役割の目指す方向へ向けて交渉を進める難しさを体験しつつ(簡単に自分の持っている情報を人に見せてしまったり、ロールプレーではなく、全体でのディスカッションのようになる場面もしばしば。)、最後には、

途上国が弱すぎる
企業が強すぎる
競合企業が現実では存在するはず
大学教授、環境活動家などはどれくらい現実では発言力、影響力があるのか
投資家として外部からの情報整理と判断が難しかった


など積極的に感想、意見、フィードバックが上がりました。

授業で取り扱う途上国開発、そこには多くのステークホルダーが存在し、全体でのコンセンサスを取るのは極めて難しく、また現実的な問題としていかに膨大な資金を集めるかという問題が出てくることもあるということ。

さらに、これら途上国の問題解決を目指すには、決して国際機関、開発系の仕事につかねばならないわけではなく、多くの立場からこれらの問題に取り組めるということ、取り組まねばならないということを学んでもらえたでしょうか。

Wednesday, October 27, 2010

Fablab Japan@東京デザイナーズウィーク

遠藤です。
UTBと姉妹プロジェクトといっても過言でないFablabJapanの紹介です。MIT発のプロジェクトが日本に上陸して現在非常に注目を集めております。

以下websiteより転載

FabLabとは

FabLab( ファブラボ ) とは、3次元プリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた一般市民のためのオープンな工房と、その世界的なネットワークです。「Fab」には「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(愉快な、素晴らしい)」という2つの意味が込められています。

MIT(マサチューセッツ工科大学)教授ニール・ガーシェンフェルドがその著書「Fab: The Coming Revolution on Your Desktop-from Personal Computers to Personal Fabrication 」(日本語版:「ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明け」) で実例を紹介して以来、現在までに30ヵ国以上で FabLab が立ち上がり、子供から専門家まで、DIWO(Do It With Others) の精神で連携しながら、自由にものづくりをする活動が始まっています。Fablabを愛好する人々は、Fablabber/Fablover(ファブラ バー)とも呼ばれています。

開かれた施設であるFabLabの目的は、教育、社会貢献、街づくり、ビジネス、町工場の再活性化から先端研究、芸術表現までさまざまです。近年は 特に、グローバルな情報共有と、ローカルな問題解決の両立が志向されており、それぞれのFabLabが国や地域の特徴を活かした、それぞれの状況にあった 独自の展開を始めています。


そのFablab Japanですが、今週末から始まる東京デザイナーズウィークにFabCafeなるものを出展することが決まっています。私遠藤も請謁ながらシンポジウムに参加させていただくことになっています。ものづくりの新しい形を提案していくこともさながら、アプリケーションとしてSee-DコンテストやUTBとも親和性の高いFablab Japanに今後も注目です。

TOKYO DESIGNERS WEEK2010「くらしと環境のデザイン展」

会  期:10月29日(金)~11月3日(水・祝)
開場時間:11:00~22:00(最終日11:00~18:00)
会  場:明治神宮外苑 中央会場(〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町2-3)
アクセス:東京メトロ銀座線外苑前駅より徒歩8分
     青山一丁目駅(地下鉄銀座線/半蔵門線/大江戸線):徒歩5分
     外苑前駅(地下鉄銀座線):徒歩5分
     国立競技場駅(地下鉄大江戸線):徒歩7分
     信濃町駅(JR総武線・中央線):徒歩7分

主  催:NPO法人デザインアソシエーション
後  援:経済産業省

チケット:当日券 1回入場券:2000円(中学生以上)
     前売券 1回入場券:1500円(中学生以上)
     http://www.tdwa.com/ticket.html

シンポジウム「ソーシャル・メディアがもたらすオープンソース・デザインの可能性」

久保田晃弘 Akihiro Kubota (多摩美術大学 Tama Art University)
田中浩也 Hiroya Tanaka (慶應SFC/MIT)
遠藤謙 Ken Endo (MIT D-Lab)

日時:2010年10月31日(日) 16:00〜19:30
場所:環境テント スーパースタジオ
概要:情報と物質、素材と加工、そしてつくることとつかうことが一体化したデザインの未来を、さまざまな観点から探ります。

Tuesday, October 26, 2010

See-Dコンテスト最終発表会

UTBの姉妹プロジェクト、See-Dコンテストの最終発表会が10月23日にGRIPSで行われました。
See-Dとは今年の8月30日のキックオフイベントから始まった東ティモールの非電化地域をターゲットにしたデザインコンテストです。

最終発表会の様子はこちらのustreamでみることができます。



以下チーム名とプロジェクト名です。
The 男塾 Link Watt
充電ユニットを持つキックボード

ティモレインジャー Rain Jar
雨水を生活用水などに使う為の貯水システム

東景  Pumpy Ice
空気入れ8本をつかった非電化アイスづくり

wanic inc. wanic kit
ヤシをつかった酒づくりキット

Suny Side Garage Suny Side Go
Legoのようなおしゃれコンテナ

Lorosae creative 簡単揚水ポンプ
誰でも作れる低コストの簡単揚水ポンプキット

team テクノプロ KARI•KARI
電気を使わない印刷機


私遠藤は事前講評者だったので、事前に各チームの活動を一枚づつにまとめた資料をもらい、コメントを送っていました。その資料が実は情報量が少なく、正直どんなプロダクトがでてくるか不安でしかたありませんでした。その予想は見事に裏切られ、どのチームもすばらしい発表内容でした。フィールドトリップを経験したこともあり、どのチームも現地の人、材料、技術を意識したプロダクトを作っていました。なによりも、技術よりも実際に使う人にフォーカスしていることが伝わってきました。おそらく、ビジネス性を重視している方はその技術が何人の人を助けるのか、あるいはどれだけの経済効果を期待できるのかという数字を気にする方も多いかと思います。一方でSee-D参加者は、フィールドトリップで数日を過ごした村の人たちの生活を助けることをまずは考えていたと思います。D-labもそうですが、このようなボトムアップ型国際開発は1つの村から村へ連鎖的に広がっていくものです。D-labが伝えたかったのは、頭でっかちのビジネスや援助ではなく、こういったface to faceの対話だったで、こういった形のプレゼンが見れたのは感無量でした。See-Dのプロジェクトが今後どのように展開していくのが非常に楽しみです。

ぜひ、お時間があればすべてのチームの発表をみてください。

最後に、オーガナイザの皆さん、参加者のみなさん、本当におつかれさまでした。そしてこれからもがんばりましょう。

Sunday, October 24, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio)第四回

「世界を変えるもの作り」 TAの越田です。

いよいよ慶應大学での「世界を変えるもの作り」も第四回目となりました。

今回は、学生のみなさんに、これまで三回目の授業を通して感じたこと、学んだこと、そしてそれまで持っていた問題意識などを元に、これからこの授業を通して考えていきたい問題、実現したいことを発表してもらいました。

ビジネスとしての継続性と森林伐採、子供の労働、煙による子供の病気などの問題の解決に着目し、"Design for the Other 90%"の畑から作る燃料の改良として、他の原料でもこのような炭を作れないかを模索する学生。

交通事故が多い途上国において、いかに交通システムを改善するか。
(しかし、交通事故が多いのは、道路の設計の問題か、信号などがないからなのかげ、現地人のモラルの問題なのかをもっと考える必要があるというするどい意見も。)

神戸震災の経験を元に、当時、道路の崩壊などで救援物資が届かなかったことから、途上国でも同じような状況だと想像する学生。物流の重要性から、いかに途上国の物流、交通インフラを良くするかを考える。

すでに広く用いられ始めている太陽光発電ランタン、これをさらに有効に幅広く使用するにはどうするべきか。
(先生、学生からは、シリコン系のパネルは紫キャベツの色素で発電する、や、インドでは人の髪をパネルに挟んで発電する技術もある、などというアドバイスもあり、どのように太陽パネルを安価に途上国で生産できるかを考えるのも興味深い。)

世界で10億人と言われるスラムの人口。そのスラムにおいて、大がかりな工事などをするのではなく、いかに伝染病予防などにもなる”衛生な”生活を実現するか。そして、そのような快適な生活を実現することで生活者のメンタリティー、ライフスタイルの改善にもつなげたいというアイデア。

熱帯地域でかつエアコンなどを取り付ける余裕のない家庭において、いかに快適な生活を送れる家を安価に建築するか。日本で一番安い家を建てるのにも500万円かかる中、それをどこまで下げられるかを模索する学生。

貧困を救うには教育が最も重要だと、前回の遠藤さんの講演を聞いて感じた学生。しかし途上国の多くの子供は労働に使われる時間が多く、教育に多くの時間を割けない現状もある。いかに労働環境、労働力を改善して、子供の労働時間を少しでも減らし教育に力を入れられないかを考える学生。

キッチンで出る有害な煙による子供の病気なども多発している。しかし、煙辞退には虫よけなどの効果もあるという。いかにして、”有害でない”煙を出すか。そのためにはバイオガス(生き物の排泄物やゴミなどのガス)を利用できないかという考え。

広大な地域に巨大な太陽光パネルを設置して、都市での発電に役立てられないか。
(しかし、日本の商社など、世界の広大な地域に次々と太陽光パネルを設置する動きも既に存在する・・・)

安全な水をいかに普及させるか。既にライフストローなども存在するが、いかに特別な樹脂などを使わずにそのような製品を作るかということを考える学生も。

貧困国での衛生に着目し、医療費が高いせいでまともな医療を受けることができない人々が多くいるという現実。病気の検査キットなどを現地の素材を用いて製品化することはできないか。

などなど、まだまだ学部1、2年生とは思えないような問題意識の高さと、そのような学年ならではの、斬新なアイデアが出てきました。
また、学生どうしや先生、TAからも建設的な意見が加わり、議論は盛り上がり、よりリアリティーのあるアイデアに近づいていきそうな予感。

さらに、多くの課題、アイデアはそれぞれ密接につながっており、またエネルギー、建築、輸送など連携して取り組めそうな課題もあり、個人個人で考えを進めるのではなく、全体として、問題意識を共有し、その解決のために知恵を絞り協力していく流れになっていくと面白いなと思いました。

今学期終りまでに、学生たちがどれだけアイデアを現実的で深いものにできるかが楽しみです!

Monday, October 18, 2010

Emerging Market Innovations

遠藤です。
数日前、25周年を迎えたMITメディアラボでスポンサー向けのイベントが開かれました。メディアラボでは毎年二回スポンサーをラボに迎えて、研究のアップデートやオープンハウスを行っています。今回のイベントは25周年ということもあり、いつもよりたくさんのスポンサーや卒業生がラボに集結しました。

その初日のイベントの中で、D-labのDevelopment Ventureの講師をしているJoost Bonsen氏といっしょに「Emerging Market Innovations」という名前のワークショップを開きました。メディアラボといえば、未来志向の新しい技術を思い浮かべる方が多いでしょうが、このワークショップに部屋に入りきれない程の人が参加してくれました。

ワークショップではEmerging Marketを

• Growth Sectors ~ BRICs-Plus, the “Rest” of Us
• Beyond CSR ~ Markets Beyond Charity
• Predictive Microcosms ~ See Future First in Living Lab testbeds – e.g. M-Pesa/M-Commerce, Penny Diagnostics
• Reverse Innovation ~ From Developing to Global – e.g. Microfinance, WoundPump, Mobile Payments
• Ultra-Affordability ~ Unique Design Constraints
• Technology Leapfrogging ~ Crowd, Cloud, Mobile, Digital, Distributed, Flexible, and more…
• Leverage Brand & Assets ~ Intrapreneurial Opportunities for Established Firms

のように定義し、さらにMedia labやD-labから誕生した以下のようなプロジェクトを紹介しました。
この日はAssured laborからSiddhartha Goyal氏、Click DiagnosticsからTing Shih氏を迎え、参加者を交えた激しい議論が続きました。その中でも参加者の一人が議題に挙げたビジネスモデルのプロテクションに関しては、さまざまな意見が飛び交いました。上記にあげたビジネスのほとんどがシンプルかつイノベーティブであるが、簡単にまねができる。しかし、モデルは単純だが、モデルを実行するためには現地のコネクションや信頼、製品やサービスの流通ルートなどは自分たちで切り開くものであり、こういったものは簡単に真似はできないといった返答をしたのはShihでした。

ワークショップ後にはSiddharthaからAssured Laborのモデルについていろいろな話を聞きました。というのも僕の義足を展開するモデルには義足と同時に職を与え、その収入の一部から義足の原価を回収を考えているからです。Assured Laborはニカラグアでの事業をはじめており、我々もニカラグアでのプロジェクトを控えているので、今後の協業が期待できそうです。

Thursday, October 14, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio)第三回

「世界を変えるもの作り」(慶應・日吉)TAの越田です。

第三回目のゲストスピーカーは、遠藤啓太さん(株式会社フジセキ代表取締役)です。

遠藤さんは、慶應義塾大学理工学部機械工学科をご卒業後、アメリカへ渡られ、その後日本で広告代理店に勤務の後、現在は、(株)フジセキにて代表取締役として勤めておられます。

そんな遠藤さんは、本業として、ガソリンの販売やガソリンスタンドの経営をする傍ら、日本青年会議所(JCI)で活動なさっています。

本日は、そのJCIの活動として、ミャンマーサイクロン被災地での学校建設とアフリカでのマラリア撲滅運動の経験談をお話して頂きました。

途上国とは何か?
何が途上なのか?
という問いかけから始まった授業。

戦後の日本と現在のミャンマー、カンボジアなどとの比較。

アフリカ原住民やミャンマーのお母さんでもみな携帯電話を持っているという現実。

途上国への導入の後、遠藤さんは、JCIでの活動の実体験を通して、「なぜ、支援ができたのか?」「途上国支援に必要なことは何か?」をお話してくださいました。

ミャンマーにおいては、サイクロン発生から学校建設着手まで、二年間に渡って、現地調査と募金活動を続けた。そして、建てるからには使ってもらえるものでなくてはならず、先生はちゃんといるか、親御さんは教育熱心か、現地で協力してくれる人はいるか・・・そのような観点から学校建設に最も適した場所を見つけ出しました。
成功要因は、現地での協力者と先生を確保できたこと。

続いて、アフリカでのマラリア撲滅活動について。
世界で子供の労働が多い10の地域のうち9つはアフリカであることや、HIV感染率、出版数、教育に関する数字、そしてマラリア感染者の数などを学生と共有しました。
マラリアの感染者は世界の人口の半分にあたる33億人にも上るという現実に驚く学生たち。
そして、遠藤さんはそのようなマラリアのアフリカでの撲滅活動に際しては、多くの手段がある中、いかに現地の人にマラリアは問題だと思わせるかということを重視していたと仰っていました。

途上国支援の成功要因、それは、
・持続可能なシステム
・目標達成のための最低コスト手段
・メンテナンス不要
・スポンサー獲得
・国民への意識付け
だと述べられました。


授業最後には、学生からも、現地調査や募金などに関して積極的に質問も上がりました。
失敗談も含めて、実体験を学生に披露してくだった遠藤さん。
機械工学科を卒業して、経営者として活躍する傍ら、途上国開発に尽力される遠藤さんのバイタリティー溢れる姿から、学生たちも多くの可能性を感じ取ったのではないでしょうか。

Sunday, October 10, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio) 第二回

越田です。
慶應義塾大学でのD-Lab授業第二回の報告です。

今回の授業は、MIT D-Labでも授業の導入などで扱われている世界の現状に関するクイズ形式で行われました。

・一日1ドル以下で生活をする人は何パーセントか。

・世界中でどれだけの人が安全な飲料水を手に入れられないか。

・アメリカ、インド、メキシコ、ハイチで1000人あたり何台のPCが存在するか。

・アメリカ、中国、ブラジル、ハイチで都市に住む人の割合はどれくらいでしょうか。

などなど。

全く考えたこともないような問題に頭を悩ませる学生たち。
直感、想像、勘、ロジック、知識を駆使していろいろな問題に答えてもらいましたが、実際の世界の現状は学生たちの想像していたものと異なり驚く場面も。

例えば・・・
・レソトの平均寿命は1990年(57歳)に比べて、2006年ではHIV感染などが原因で35歳まで下がっているという事実。

・5歳以下で死亡する子供の主な原因は、マラリア、衛生などよりも、燃料燃焼や換気不足(つまり簡単な技術、対策で対処可能なこと)による急性呼吸器感染症であること。

・IT大国のイメージのインドでも、PCを保有している人は本当にわずかだけ(1000人あたり7台)。

・ブラジルやメキシコでは、都市に人口が集中するも仕事がなく、都市がスラム化しているという現実。

改めて、このような世界の現状について考えた学生たち。世界は自分たちが想像していたものと異なっていたか。途上国の現状は、自分たちが想像していたものとどのように違ったか。自分たちはどれだけ恵まれていたか。自分たちは世界のその現実にどのように貢献できるか。


授業最後では、これからの途上国開発やBOPに関する説明。
「援助」から「投資」へという世界の動き。
先進国市場向けの技術開発、先進国内での消費、それによる経済成長というサイクルで回っていたものに、途上国での生産、消費が加わり、途上国も含めた経済成長を目指す動き。
BOP(Bottom of Pyramid)ビジネスにより、ピラミッドはいつか逆ピラミッドになるのか?
(学生からは、「逆ピラミッドにはならない。上と下が広がる鋳型のようになるはず」という意見も)

そして、途上国における開発支援と女性の自立を目指した、ヤクルトのヤクルトレディに見られるような、日本企業の途上国開発への取り組みの紹介。

株主利益を優先し、株価の上昇を目指す従来(欧米?)型の企業経営の限界が注目される現在、古来から商売とは「売り手」「買い手」「社会」の幸福につながるものでなくてはならない(近江商人)と考えてきた日本人がBOPビジネスのような新しい価値観が注目される時代に果たせる役割とは何か。

世界の課題について改めて考え、その現実(のほんの一部)を知り、その中で日本人、日本企業が果たせる役割、可能性について学んだ90分でした。

来週は、いよいよ実際に途上国で学校建設などを営む活度をしている、遠藤啓太氏の登場です!

Thursday, October 7, 2010

See-Dコンテスト第一部最終発表会

10月23日に以前もこのブログで紹介したSee-Dコンテストの第一部の発表会が行われます。
See-Dコンテストwebsite

7/31のキックオフイベントから始まったSee-Dコンテストですが、参加者は東ティモールのフィールドトリップやさまざまなワークショップに参加し、すばらしいアイデアの実現のために一生懸命がんばっております。参加希望の方はsee-dのwebsiteから登録をおねがいいたします。


【日時】 10月23日13時~17時
【場所】 政策研究大学院大学1階 想海樓ホール・会議室(アクセスはこちら
【プログラム内容】 13:00開場
13:00~13:30 seeD参加チームの展示@会議室
13:30~15:30 seeD参加チームの発表@ホール
15:30~17:00 seeD参加チームの展示@会議室
17:00閉場

※プログラム内容は調整のうえ、変更となる場合がございます
【参加定員】 200名
【参加費】 一般参加者:1千円
(WS参加者は無料)