Thursday, October 14, 2010

「世界を変えるもの作り」(D-Lab@Keio)第三回

「世界を変えるもの作り」(慶應・日吉)TAの越田です。

第三回目のゲストスピーカーは、遠藤啓太さん(株式会社フジセキ代表取締役)です。

遠藤さんは、慶應義塾大学理工学部機械工学科をご卒業後、アメリカへ渡られ、その後日本で広告代理店に勤務の後、現在は、(株)フジセキにて代表取締役として勤めておられます。

そんな遠藤さんは、本業として、ガソリンの販売やガソリンスタンドの経営をする傍ら、日本青年会議所(JCI)で活動なさっています。

本日は、そのJCIの活動として、ミャンマーサイクロン被災地での学校建設とアフリカでのマラリア撲滅運動の経験談をお話して頂きました。

途上国とは何か?
何が途上なのか?
という問いかけから始まった授業。

戦後の日本と現在のミャンマー、カンボジアなどとの比較。

アフリカ原住民やミャンマーのお母さんでもみな携帯電話を持っているという現実。

途上国への導入の後、遠藤さんは、JCIでの活動の実体験を通して、「なぜ、支援ができたのか?」「途上国支援に必要なことは何か?」をお話してくださいました。

ミャンマーにおいては、サイクロン発生から学校建設着手まで、二年間に渡って、現地調査と募金活動を続けた。そして、建てるからには使ってもらえるものでなくてはならず、先生はちゃんといるか、親御さんは教育熱心か、現地で協力してくれる人はいるか・・・そのような観点から学校建設に最も適した場所を見つけ出しました。
成功要因は、現地での協力者と先生を確保できたこと。

続いて、アフリカでのマラリア撲滅活動について。
世界で子供の労働が多い10の地域のうち9つはアフリカであることや、HIV感染率、出版数、教育に関する数字、そしてマラリア感染者の数などを学生と共有しました。
マラリアの感染者は世界の人口の半分にあたる33億人にも上るという現実に驚く学生たち。
そして、遠藤さんはそのようなマラリアのアフリカでの撲滅活動に際しては、多くの手段がある中、いかに現地の人にマラリアは問題だと思わせるかということを重視していたと仰っていました。

途上国支援の成功要因、それは、
・持続可能なシステム
・目標達成のための最低コスト手段
・メンテナンス不要
・スポンサー獲得
・国民への意識付け
だと述べられました。


授業最後には、学生からも、現地調査や募金などに関して積極的に質問も上がりました。
失敗談も含めて、実体験を学生に披露してくだった遠藤さん。
機械工学科を卒業して、経営者として活躍する傍ら、途上国開発に尽力される遠藤さんのバイタリティー溢れる姿から、学生たちも多くの可能性を感じ取ったのではないでしょうか。

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